きみ
麻里が、悲鳴をあげた。
葵は、オレから手を離し
「お前のことは、嫌いだけど麻里のことはスキなんだよ。
オレは、麻里が幸せになってくれればそれでいい。」
あっけない降参だった。
でも、葵の顔は寂しさにあふれていた。
麻里は、それに気づいたのか
泣きながらアイツに
「今までありがとう。短い間だったけど、楽しかった」
そう笑顔で別れをつげた。
葵も少しふき気味に、
「オレも楽しかった・・・。幸せになれよ。」
そういい残し去っていった。



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