図書室のラブレター
「は?だから今日見ただろ?
あれが真実で…」
「違う。やっぱり何か違うよ。
何かが違うの。
噂なんて絶対にでたらめだし。
何か理由があるんでしょ?」
――はぁ
大きな溜息を横でつく花井君。
そんなにも
おかしなこと言ってる?
「なんでいつも自分から
勝手に突っ込んでくるかなぁ」
「へ?」
「だから巻き込みたく
なかったんだって。
ややこしくなるだろ。
危ない目にあわせたくない」
かなり照れた顔は
また新鮮だった。
暗くて
よく分かりにくいけどね。
ただ私のことを
心配してくれてたってことが
何よりも嬉しかった。
「うん、ありがと!」
やっぱりいい人だよね、
花井君は。