信用ゲーム

遠藤真由香



「はぁ…はぁ…」

廊下を急いで走っていると、理科室から音が聞こえてきた。


ガタッガタッ

“逃げたい”という気持ちよりも

“音の正体を知りたい”という好奇心のほうが勝ち、

理科室の扉をこっそり開けた。

理科室の中は真昼間なのに真っ暗だった。

まだ音はなっている。

電気をつけると、

理科室の隅に天然娘、新田菖子が引き出しをがたがたいじっていた。


「なんだ…菖子か…」

「あっ真由香ちゃ~ん。やっほー」

菖子はこんな状況なのにけろっとしていた。

「菖子…だよね。」

「もちろ~ん^^当たり前じゃん☆」

菖子はピースをして言った。

「ところでなにしてんの?」

「隠れるところを探してたの☆」

菖子は引き出しを指差し、そう言った。

「そんな小さいところに入れないでしょ」

「それがさぁ入れそうでさ~」

「ふーん」

なんとなく引き出しを開けようとすると、

菖子が

「だめ!!」

叫んだ。

「は?なんで?あけるよ」

引き出しを一気に開けると、



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