*―い じ め―*


「里……」


「やっほー!!
新しいクラスはどう?」


里沙はニコニコしながら愛菜の肩を持った。


「た…楽しい…よ……ッ



「………ふーん…
そ。」


里沙は肩を持つ力を強くする。


「痛ッー……」


「里ッ…里沙…!?」


藍はすかさず里沙の手を愛菜の肩から弾いてのけた。


「フンッ…裏切り者。」


「え―……」


「トイレ行きたくなっちゃった。
行こ。」


里沙は強引にそう言うと2人の腕を掴んで引っ張った。


「痛いッ―…!」


「ちょっ…里沙ぁ」


里沙の力はすごいものだった。


強引に連れていかれ、やはりトイレに押し込まれた。


「痛いよッ!!里沙!
何閉じ込めてるのッ!?」


「出してよ!!」


「んー…
嫌だなあ~…
じゃあこれに1回。
耐えられたら~出してあげるッ」


フフッと愛菜達のいるトイレのドアへ向かって微笑むと、ホースから大量の水を流し始めた。


「えいっ!!」


上から雨のように降ってくる水。


まだ肌寒い季節に浴びる水は心底冷たかった。


「冷たッ―……」


「さむい……」


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