聖花学園~花よ咲き誇れ~
「…………」

 私の返事を聞いた和は、私のことをじっと見て黙った。


 気まずい。


 入学して以来の付き合いで、一年以上経っているというのに、彼の頭の中だけは全く読めない。


「……あの、和?」


「……僕、この間…小都子にキスしたよ」


 え?


「小都子の唇……とても柔らかかった……」

 そう言って意味ありげに微笑んだ和。




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