聖花学園~花よ咲き誇れ~
 あんたのものになった覚えは無い!

 それに優姫先輩のことはあっちが勝手に近づいてきただけ!


 そう叫びたかった。

 そして出来るならひっぱたいてやりたかった。




 それが出来なかったのは……。

 ぺろっ

 囁いた後、流依がわたしの耳を舐めたからだ。


「っっっっっ!!?」


 そのあと流依は身体を離してくれたが、わたしはそのまま固まってしまった。

 流依はそれに気付いてか気付かないでか、「じゃあな」と言い残し先に行ってしまった。



 な。

 なっ。

 何なのよーーーーーー!!


 その心の叫びは口から出ることは無かった……。



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