夢にで荘
「帰ろう、健ちゃん。」




健ちゃんは私の手を握り立ち上がった。




「よっし〜次行くぞ、次」



健志の声で、そう叫んだ健ちゃんの表情からは、先程まで潜んでいた暗さが消えていた。




それでこそ健志。




さぁて、家に帰って健ちゃんの失恋話に付き合ってあげましょう。




そしてうまい棒でもかじりながら、お笑い観て笑いましょう。




こういうくだらない時間の共有が、人と人との絆を深くする。




・・かもしれない。
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