大好き。…ううん、愛してる。
★ぷろろーぐ
『約束だよ。
もう俺が行ったら、偶然で会っちゃったトカ以外絶対に会わない。
電話も手紙もメールもしない。
じゃないと俺海空(ミク)のコト忘れられない』

『ぅっ!ひっくっ!…ぅぅ…。
分かったよぉ。
もう智志(サトシ)あたしのコト嫌いになっちゃったんだねぇ…』

『そんなこと、俺ひとっこともいってないだろ?
好きで好きでしょうがないから、海空のコト忘れなきゃいけないんだよ』

『…なんで?
そんなことしなくていいじゃん。
智志があたしのコトを好きなら両思いじゃんっ。
なんで…遠距離じゃダメなの…?』

『ダメなんじゃねぇよ。
俺は海空のコト好きでいる自信がある。
きっと離れたって俺はずっと海空のコト忘れられねぇ』

『あたしだって…ずっと智志が好きな自信あるよっ!』

『…ありがとな?
でもな?ダメなんだよ…俺ら、距離の遠さには勝てねぇんだよ。
遠距離で連絡取り合って、でも会えねぇなんて俺耐えられねぇ。
だったらいっそ離れよう。
その方がいいんだ。』


その言葉を言った途端、智志はそれまでずっとこらえていた涙が一筋頬にこぼれ落ちた。
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