シンシア ( l )
「貴方は、邪魔なのよ・・・!?」
ドアが開き六階の二人の部屋に人が入って来た。 ゆり(早苗)が、「キャー、化け物が〜助けて〜」
指は、ゆりに向かって指していた。
四人のSWATは、続けざまに部屋に入って来て怪物を見た。

腐った肉片が姿を変える。 そして、何かつかもうとしている腐った手と緑や赤、紫色の唇に尖った歯が噛みつこうとしている口が、多く出て来て五人に襲い掛かった。

その化け物の後ろにいたのが、全身血管まる見え姿のゆりだった。
「撃てぇ〜っ」
反射的に声を出した。
(違うよ!? ゆりよっ、助けてぇ〜)
しかし、実際は、皆にこう聞こえていた。
「ガゥゥゥ、ウガガガァ〜」
(えっ!?)

至近距離で何百ともいえる弾がゆりを襲った。
前進姿勢ながらも、確実に当てられて後退していた。
窓を突き破り、ガラスの全面が粉々に成って行き、飛散され、外に押し飛ばされて行った。 手や足を中空でバタつかせる。
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