運命の繋がり

「別に避ける事もできたけど。それじゃぁ怪我すると思って俺はあんたを庇って下敷きになった訳」


「……」



やっぱぶつかったんだ‥


しかも庇ってくれたし


私は下唇をキュッと噛んだ



「なのに…何で変態って言われなきゃならない訳?」



「う……だってあなたが私のむ」



「あぁ゛?」



ビクッ─


男の人が私を睨んだ


怖っ!!


でも胸触るのと庇ってくれたのは関係ないし…



「と…とにかく!庇ってくれた事は感謝しています!」



私は睨みながら言った


それは感謝している……でも



「でもっ!む─」


「お礼は?」



ほらっ、と手を差し出す。

お礼!?




「俺はあんたのせいで足怪我したんだけど」



ズボンを軽く上げて私に見せて来た


「っ…」



う…嘘でしょ…



「うーん。まず怪我を治す治療費代と…あと助けたお礼で……ざっと10万だな」



「10万!?」



じゅ……10万って


それだけで!?



無理無理


絶対無理!!



私は恐る恐る男の人を見た


「あの…せめて……1万円とか…」



「あ゛?」



ギロッと睨まれ思わず後ずさった




私の手をもつ力が強くなる

い…痛いし!!



「…お前金ねぇの?」



「あるわけないじゃないですか!!」



家に行けばあるけど…

あの家に帰るなんて


絶対いや!!



「ふーん。」



男の人がにやっと不気味に笑った



─ゾクッ



いやな予感…


 
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