△関係
バタンッ


「翔太!!!桃威!!!」


思い切り扉を開けながら名前を叫ぶ。


「……」


まさかとは思ったけど、ホントに寝てるなんて…


2段ベッドの上に翔太、下に桃威がいる。


バシッ!!


私は躊躇いなく桃威の頬を叩いた。


「いってぇーーー!!!」


桃威が跳び起きる。


「何だ!!!」


桃威の声で、翔太も跳び起きた。


「おはよう」


私は笑顔で挨拶した。


「おはようじゃねーよ!朝から人の顔叩くなよ…」


桃威がベッドを降りながら言う。


「じゃないと起きないでしょ?二人とも」


「だからってなぁ…」


渋々、翔太も階段を使って降りてくる。


「良いの?時間。今日からサッカー部も朝練始まるんでしょ?」


私の言葉に、二人は一気に焦り始めた。


「「やべえ!!!」」


こういう時に声がハモると、やっぱ双子だなって感じる。


「早く準備して!おにぎり作ってあげるから」


私は荷物を部屋に置いて、1階の居間に向かう。


他人の家だと忘れさせるような手つきで、食器棚から皿とふりかけを取り出した。


さっと4個おにぎりを作り、また2階へ上がっていく。


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