紅の系譜
門のところをみると、昇の姿は見えない。


「先にいっちゃったかな…すごく待たせちゃったし…」


約束してたのに、申し訳ない気持ちになる。


「紅葉!おせーぞ。環は話が長いからな~気をつけろって」

「遅くなってごめんね!」

遅れて申し訳ないと思いつつ、内容が内容だっただけに気をつけるとか無理だし…と一瞬思ってしまった。


「まーいっか。買い物付き合ってっていったのは俺だしな。さ、行こうぜ。」


昇は遅くなってもなんとも思っていないようで、満面の笑顔で歩きだした。
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