紅の系譜
「ねぇ、昇。あんまり近寄っちゃいけないっていわれてた場所、あの裏路地だったわよね?」

この街の繁華街の最奥。探していないところで思いつくのはここしかない。

私は意を決して、裏路地の方向を指差した。


「お前…絶対変なこと考えるなよ?その奥に1人で行くのはやめとけ。」

「でも、ここに環さんがいたら…?」


「…わかったよ!俺が行くから、紅葉は絶対ついてくんな!いいか、絶対絶対絶対ここで待ってるんだ、約束できないなら、今すぐお前を家につれて帰る。」
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