【長編】sadist and masochist love stories
てかね。


雄一と高校からの同級生で仕事場が一緒の力くんがいてね。


私も同級生だけど。


彼の力を得て今日の日を迎えた。


パチパチ


って、一人拍手しそうになるわ。


事の成り行きは、湊司が彼女できた日。


電話があったのよね。


あの女から。


確か名前は、佐々木 鈴とか言ってたかしら。


雄一が携帯を忘れたという電話。


話し方でわかった。


わざとって。


『中畑課長が、携帯を忘れてしまったんですけど。
どうしましょうか?』


会社に忘れたならそのままでいいし。


てか、わざわざ自宅に電話ってのがおかしいのよ。


その後、力くんから電話が来たのよね。


ちゃんと説明してくれた。


てか、説明しなくてもわかるんだけどさ。


私の怖さを知らないからね。


勘の良さも。


向こうにしたら、勝手に勘違いして喧嘩してくれれば的なね。


そんな風に感じた。


たぶん、それとなく行動してたんだろうけどね。


甘いのよ。
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