【長編】sadist and masochist love stories
「湊くん、どういうこと?」


「今日さ。
父さんの同僚来るっていったじゃん。」


俺は、陽菜に説明することにした。


「うん。」


「父さんを狙ってる部下がいるんだけどさ。」


「えっ?」


陽菜は、目を見開いて吃驚していた。


「とりあえず、その女の人にわからせるだけ。
怖いことにはならないから。」


俺は、陽菜の頭をなでた。


「違うの。
私が柚希さんなら耐えれないなって。」


陽菜は、辛そうだった。


「母さんと父さんは、すげぇー愛し合ってんだよね。
子供がひくぐらい。
母さんはさ。
その女の人にわかってもらいたいだけだと思う。
そんなことをしても幸せになれないって。」


「私も柚希さんみたいに強くならなきゃ。」


陽菜、なんで張り切るわけ?


「陽菜は、強くならんでいいし。
俺に一生守られてろ。」


「プロポーズみたい。」


陽菜は、俺を見ながらぼーっとしてる。


なんだ?



嫌なのか?


「ちゃんとしたのは、もう少し大人になったらな。」

「うん。
待ってる。」


よかった。


喜んでくれてるみたいで。
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