キ ミ イ ロ













まったく季節感がない病室。
また、検査が始まる。


広い病院内をぐるぐる歩き回され、いろんな病室に入らされた。




──・・・クリスマス、か。








クリスマスってわかっていながら、普通の毎日となにも変わらないから、昼過ぎには今日がクリスマスということを忘れていた。




だけど、


「あ、涙ちゃん」




ナースコーナーの前を通って病室に戻ろうとしたとき、ひとりの看護師に呼び止められる。




< 238 / 327 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop