キ ミ イ ロ
「…わかった。
一刻も早く、涙ちゃんに合ったドナーを探すよ」
そう言って立ち上がった先生。
自分もゆっくり立った。
ひんやりする空気。
先生と別れたあと、病室のベッドに潜った。
目を閉じて、この世界から抜け出せる夢の世界に行きたかった。
いまの自分の状況を忘れられる。
──・・・ただの現実逃避なんだけど。
夢を見ると、
無性にその世界に移り住みたくなってくる。
どうしようもない気分に駆られて、心からうらやましく思った。