ナルシラバーズ☆
低い声が、なんだかかっこいい。
男の人だ。
「は、はい」
ドキドキしながら振り返る…。
「小村さん、幸運だね。こんなにイケメンの先輩に教えてもらえるなんて」
ニコっと笑う先輩。
面白い人だなぁ。
「僕の名前は咲村幸彦。タメ語でいいし、呼び名はまぁ…ユキちゃんとでも呼んでくれ」
「は、はぁ…」
ユキちゃんは嫌だから、「幸彦」と呼ばせてもらうことにした。
幸彦は、自己紹介が終わるとポケットから折りたたみ式の鏡を取り出した。
そして、呟く。
「今日も美しい…」
耳を疑った。
待って。この人今、自分で自分のこと美しいって言った!?