年下彼女のご機嫌いかが??
『ゴメンね…りゅう…ゴメンね…っ…』



『何度も謝るなって…いいから…別にいいから。大丈夫だから、話してみ??』



俺は、なだめるようにレイナの背中を手の平でそっと撫でた。



落ち着いて、落ち着いて……レイナ…落ち着いて……そう心の中で思いながら。



『……エイトよく分かんないっ…いきなり訪ねて来たかと思ったら、あたしのこと…ずっと好きだったって、そんなの言われても……あたし…冗談だと思って…』



冗談でしょ??何をいきなり言い出すの??



『からかうのはやめてよ~。エイトったらぁ』



そう笑ったレイナをエイト君は真顔で引き寄せた。



それを見たレイナの笑顔も消えていく。



『なんで俺…弟なんだよっ…』



言葉を投げ付けるように叫んだエイト君。



あっという間の出来事。



『ありえない……ありえないよ』



エイト君に抱きしめられキスされそうになったレイナ。



一瞬何が自分に起きたのか理解出来ないような感覚になるレイナ。



それでも、レイナは慌ててながらも、それを避け、思いっきりエイトを突き放そうとした。



それでもレイナを抱きしめ続けるエイト君はその間何度となくささやく。



『俺は…姉ちゃんが好きだ』



あたしは姉だよ??



エイトはたった一人の弟。



なのに………。

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