年下彼女のご機嫌いかが??
『あいつのこと、知ってんの??まりあちゃん…』



そのままベンチに座りながら、俺はつぶやいた。



『まぁ……なんて言うか……友達の知り合い。まったく態度悪い人よね……なんかゴメンねっ……』



『ふ~ん。そっか……』



あんなの知り合いなのかよ。



俺はまりあちゃんのことをどれくらい知ってんだ??



知ったか気分で彼氏づらしてた俺。



なんなんだよ。



なんかめちゃくちゃ自分にも腹が立つ。



そんな思いでいっぱいになっていた俺。



『直樹……君っ…』



複雑な思いでいた俺の乾いた唇に、



まりあちゃんはそっと自分の潤った唇を重ね合わせてきた。



そして、



『抱きしめて……直樹君…』



そうつぶやかれ、



『……まりあちゃん…』



俺の理性はプチっと音を立てるように切れていった。

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