愛の理解と知識

イツキ・カナザワ




コンコンッ


「誰だね?」


「御祖父様…私です」


あっ口調が変わりやがったな


「おお…カイナか
入りたまえ」


「失礼致しますわ」


ガチャ


「君は…誰だね?」


「おっ俺?
俺は石懸 一樹です」


「カイナ…もしや…」


「召喚術の結果ですわ」


「やはり…では君は日本人だね」


「分かるんですか!?」


「俺も日本人だからな」


「じゃあ教えて下さい!!
帰る方法を!!!!!」


「すまないな…
まだ解明はされていないのだよ」


「ッ…なら…貴方は…」


「俺はこちらで愛する人を見つけてね」


「諦めた…どうしてッ!!!!!!!!」


「カズキ…やめなさいよ」


一樹の気魄に押されるカイナ


「人間は選択肢が二人ある時.一つを選ばらねばならない事もあるのだよ」


「そんなッ…貴方の名前は…」


「金澤 斎だよ
こちらではイツキ・フランソワーズ・ド・シュヴァリエだがね」


「貴方の奥さんは…」


「一年前に亡くなったよ」


斎さんの顔は悲しげに見えた


「…………………………
帰る方法がないなら探します」


「人間はもがく生き物だよ」


「御祖父様…カズキに部屋を」


「分かってるよ
君はこちらの学院に通うと良い」


「ありがとうございます…斎さん」


「緑茶が恋しいな」


「分かりますその気持ち」


「部屋はカイナの隣にすると良い」


「はい」


「じゃあ失礼致しますね」


パタン


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