One Way Ticket 2
ガラ・・・


ゆっくりと窓を開けて那智に近づく


那智は振り向いてくれない


私なんて

居ないみたいにタバコをふかす


「司にね・・・告白されたの。」

微動だにしない那智

一歩那智に近づいて背中を見つめた


「すごく真っ直ぐな気持ちで・・・
 私・・・壊れそうだった。」


ガンッ!

那智がベランダの柵を殴った

小さく那智の肩が震えている


私はそれでも言葉を続けた

「でも・・・。
 私は那智が好きなの。司が私を想うよりも・・・
 私は・・・私は・・那智がっ・・・」


次の瞬間
私は那智の腕の中にいた

「好きなの。」

那智の胸に頬をこすりつける

そっと
頬を流れる涙を那智が拭ってくれた


「・・・心配させないで。」

優しいささやきと共に
落ちてきた熱いキス


ごめんなさい


言葉にしようとしても
全部那智に吸い取られて・・・


私はただ
那智に答えるだけ

想いを伝えるだけ
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