Sweet〜甘クチ王子様と夏の恋〜

☆切なくて☆


「ねぇ、萌音。明後日体育祭だね?」


お昼休みに杏ちゃんが笑顔で話し掛けてくる


「うん…そうだね…」


青矢先輩と昴君


本当に勝負なんてするのかな


泣いても泣いても


答えなんて出なくて


頭の中はあの日二人が言い合ってるシーンばかりが


駆け巡ってしまう


「どうした??元気ないね?」


暗い顔してる私に気付いた杏ちゃんが不思議そうに聞いてくる


「えっ…そんな事…」


「ないなんて、ナシだよ?」


杏ちゃん…


何でいつも見抜かれちゃうんだろう


私の目に自然と涙が溢れてくる


少しでもいい


杏ちゃんに聞いてほしい


そぉ思って口を開いた



「あのね…」


私は青矢先輩の事や


昴君への想いを吐き出した


杏ちゃんは話しが終わるまで


何も言葉にしないで黙って聞いてくれてた




「そっか…あの生徒会長がね…」


「うん…」


黙って聞いていた杏ちゃんが


静かに口を開く


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