Sweet〜甘クチ王子様と夏の恋〜

駿兄が出掛けた後
私は杏ちゃんのお母さんに薄いピンク色の浴衣を着せて貰って

杏ちゃんと待ち合わせ場所に向かった






二人で少し早歩きで下駄を鳴らしながら駅前に着くと
昴君と名波君が時計台の下のベンチに腰を降ろして座ってた


楽しそうに話している昴君に目をやると


あっ…浴衣着てる…

「萌音!!二人とも浴衣着てるよ!!」


「ほ…本当だね…」

昴君は黒い浴衣を着てベンチに足を組んで名波君と笑顔で話してる

薄い茶色の髪の毛と黒い生地の浴衣がマッチしていて
少しだけ開けた胸元が男の人なのに凄く綺麗…


私の鼓動はドンドン早くなっていった


少しづつ二人に近付くと昴君がこっちを見た


目が合うとベンチからガバッと立ち上がって

「萌音!!!」

って笑顔で手を振った

私も右手を少し挙げて小さく手を振り
二人が座っていたベンチの前で足を止めた


「ごめんね…待ったよね…?」

立っている昴君は私より頭二つ分くらい大きいから
自然と上目使いになる


「全然!!なっ名波??」

昴君が名波君に声を掛けると名波君も笑顔で

「おぅ!!」

と嬉しそうに答えた

名波君は白い浴衣を着ていて金髪の髪の毛には新しく白メッシュが入ってる


昴君と名波君が二人並ぶと人が振り返る位存在感があった

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