えがお ~絵描きの親友へ~
はじめに
昔、俺の友人にこんなヤツがいた。

人を笑わせることが楽しみなヤツ。

自分の言った一言でほんの一瞬でも笑顔になったらそれが最高というヤツだった。

ふとした時に言う彼の一言に何度笑い、そしてその笑いから笑顔が生まれ、人を巻き込み、どことなくほんの一瞬だけでも幸せを感じた。

皆さんの周りにもそんな人いませんか?

人を笑わせることができたら凄い!
コイツに出会って無愛想な面の俺がこう思ったのはそのことだった。



社会に出て驚いたことがあった。
笑顔がないのである。笑いはあった。
でも、それは『人を馬鹿にして得る自己満足の笑い』だった。
愚痴ったり、不満を漏らしたり、それは職場にもあれば生活そのものにも存在した。

愚痴っても何もならないし、不満を漏らしても何にもならないのに…
で、それに共鳴するかのように周りがつられて、そこで初めて仲間意識が生まれ、初めて笑顔になるのだ。

これって本当の笑顔かな?
これって正しい事なのかな?
本当の笑顔じゃない。
仮面をかぶった、裏がある汚い笑顔なんじゃないかな?
本当はそれ分かってるんだろう?



俺は、このノンフィクションエッセイで本当の笑い・笑顔という物を書きます。
ここに書かれていることは、人としてごくごく当たり前の事と、ちょっとだけ理解不可能の笑い・笑顔、そして本物の笑顔を見たことがあるからこその、今という時代の日本に対するメッセージです。

前半は私の笑顔に対する個人的な会見。
後半は笑顔を失ってしまった少女が笑顔を取り戻し、とてつもない奇跡を起こし、私達に大きなメッセージを伝える内容です。

暇な時にでも読んで、その情景を思い浮かべて、ちょっとでも笑顔になってくれたら最高だなぁ。
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