白雪姫と毒リンゴ
危機らしい

只今、私は危機らしい。

「おい、あっち行ってこい。」

遠くで男子の声がする。

私は頭をぐっと亮に押さえられていた。

「やべぇ。」

呟く声。

「やべぇ、じゃない。どうして僕らが巻き込まれるんだ。」

近くで秋矢が苛立ちを隠せない声をだす。

「たまたま一緒に帰ってたから?」

こういう時にふざける亮。

「二人ともっ静かに。」

私は言う。

そう、私達は今体育館倉庫に隠れている。

理由は紛れもなく馬鹿(亮)だ。






< 33 / 100 >

この作品をシェア

pagetop