俺と葉月の四十九日
無力だな…。


泣く安田を抱きしめてやる事もできねぇ。
大丈夫だって、抱きしめてやれねぇ。

触れたいのに、触れられねぇ。


無力な自分を思い知る。



何やってんだよ、俺。

安田が死んでから、してやりたい事ばかり浮かぶ。
今更大切だった事に気付いてる。


何にもできないくせに、ただの無力な男のくせに。


安田にそばに居てほしいなんて思ってるんだよな。



馬鹿だ、マジで馬鹿だ。







安田…俺がお前に首を締められた時…何を思ったか知らないよな?






俺は………一緒に逝ってもいいって思ったんだ。




お前と一緒なら、どこにでも逝ってやるって…それが安田、お前の望みなら…それでもいいって…。


お前の行きたい所に、どこにでも連れて逝ってくれよ……。






今更言えねぇけど……本気でそう思ったんだ…。
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