俺と葉月の四十九日
語るタクミ、淋しそうな顔してるな。

だからカプセル見つけて持って行きたいのか。
友達との思い出を。


何だよ。
ちゃんとした理由あるじゃん。
だから見つからなくて泣いてたのか。


待てよ…。

だったら一緒に埋めた友達に聞けばよくねぇ?
うわ!俺、今更気付いてるよ!


「タクミ、お前友達に聞いてみろよ」
「………」


タクミは、更にうつむいた。
悲しそうに瞳を伏せ、唇をとがらせている。

このスネ方、安田にそっくりだ。


「何だ、喧嘩でもしたのか」
「…………」

何も言わねぇ。
つー事はやっぱ喧嘩?
言いたくねぇ訳ね。
子供の事情か。


…っち、しょうがねぇな。

俺は十七本目の桜に取りかかった。

あと三本。
コレで見つからなかったらどうする。


「何かさ、これだけ掘り出しても見つからないって事は、ここじゃないのかもね」

のほほんと安田が言った。

今更かよ?!何で今ソレ言う?!
俺、ずっと掘ってるんだけど!


「どうなんだ?タクミ!」
「待ってて。考えてるから」

タクミは、人差し指をこめかみにあてて悩んでいる…。
眉間にシワ寄せてるし。


「…桜の木」
「ソレはもう聞いた」
< 91 / 267 >

この作品をシェア

pagetop