草食系鈍感彼氏の射止め方
「…で?
なんで今更エアホッケー?」
響がいいトコに行こうっていうからどこなんだろう?って思ってたら…。
ここゲーセンなんだけど。
そしてしかもふたりでエアホッケーのコーナー。
響はアタシの言葉を笑いながら聞き流しコインを入れる。
ゲーセンにきてエアホッケーやる奴なんてそうはいないんじゃないの?
もっと。
こう…そうUFOキャッチャーとか。
カーレースとか。
アタシ、ゲーセンには美月なんかとよく来るけどこれはほとんどやらないし。
いつまでも突っ立ったままのアタシに彼は言った。
「だって俺、設楽に敵うもんなんかあらへんもん。
だからエアホッケー。
これならテニス感覚でやれるし負ける気せーへんもんね」