首筋にナイフ
「じゃ、帰ろっか!」
紹介も終わったしもうすることはないと言う感じでイチカさんは小早川さんの手を握って帰ろうとする。
「ああ……ちょっと待っててくれるかな。アタシ高野くんと少し話がしたいから」
「えっ? 何で?」
「それはちょっと言えない。でも、ほんの少しだけだから! だからイチカは先に行ってて? すぐに追いかける」
「私も一緒っていうのは……ダメ、だよね?」
控えめに言うイチカさん。
ダメだというのは分かっているらしい。
というか、オレと話って、一体なんなんだ。
「うん。ダメ」
笑顔で言う小早川さん。
しゅんと落ち込むイチカさん。
本当にこの二人は仲がよいのだろうか……。
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