水瓶の中ー【短編集】
二人で歩きませんか?


 彼は中世ヨーロッパの紳士の如く片膝をついてひざまずき、私に手を差し伸べた。



 私は彼の冗談めいた仕草に軽く笑いながらも、淑女のように彼の手に手を乗せた。




 私達は微笑み合うと、星落つ丘を静かに歩いていった。





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