mixed Emotion
授業が終わり、待ち合わせの駅に着くと、


それらしき集団が時計台の前でたむろしていた。

「あっあれが噂の章吾君だよ!」

美玖が彼らを指差してはしゃぐ。

5人くらい同じ制服を着た男の子が集まっていたが、一人モデルみたいに背が高くて、

それなりのオーラを放っている彼は、


王子様だとすぐに気付かせられる。


襟元のボタンは開けていたが、清潔感があり、中から水色のTシャツが覗いていた。


「ごめんね、みんな行きたいってきかなくて。」

初めて聞いた王子様の声は、


ミントの香りと共に、爽やかだった。
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