キミは許婚


「それでは私は社長を迎えにテレビ局へ向かいますので……ここで」


「……あ、はい。お疲れ様です……」



あたしの挨拶が終わると柚野さんは車へ乗り込んで静かに走り出す。



小さくなる車が見えなくなるまで見送り、あたしは家の中へ入った。



「明日か……何着ようかな」



食事だし、この前みたいなカジュアルは避けよう。


普段着ない大人っぽいワンピースでも着よう。



玄関で靴を脱ぎながら、そんなことを考えていると奥の方からパタパタと足音が近づいてきた。
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