キミは許婚
でもその女性の横にいるのはちゃんと聖で。
夢だって思いたかったけど……
固まるあたしの手からするりと落ちたリモコンが足に当たって、逃避しようとする頭にストップをかけた。
「痛っ……なんでこんなことになってるの……?」
「明! あんな男はヤメろ! 許婚の話も無しだ!」
「え!? 無しって!?」
「結婚するなと言ってるんだ!」
怒った父はそのままご飯も食べずに、運転手を呼びつけ仕事へ出かけて行った。
「結婚するなって……そんな……」
やっと前向きに考え始めたばかりなのに……。