キミは許婚


慣れてきたと思ったのに、まだ聖の言動にいちいち反応する自分が憎い。


周りを見ると父は横目であたし達の様子をうかがい、母は楽しそうに笑っている。



「明、何から聞きたい? 今日だけだぞ、ちゃんと答えてやるのは」



ワインを一口含み、ニヤリと笑ってきた。


こう言った聖は本当に、今日以外答えてくれないだろうから……全部聞いてやる!



「連絡が来なかったこと、新会社設立について、あと海外生活! 全部答えて」


「……それで全部か……?」


「うん!」



こっくりと深く頷いて聖を見直すと、軽く息を吐いて不機嫌……というよりは悲しそうな顔をした。
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