キミは許婚
聞こえてきたのは謝罪の声でも、寂しがられてなくて不機嫌な声でもない。
小さな笑い。
「だろうな。明のことだから」
笑いと共に聞こえてきたのは予想通り、といった声。
それを見かねた父が口を挟んだ。
「聖くん、あまり明をいじめるなよ」
そう言ってくれた父も顔が笑っている。
「あぁ……すみません。つい、明の強がる反応が見たくなって……」
気を取り直すように聖はまたワインを口へ運んだ。
強がることがわかってたってこと!?
……悔しい!