キミは許婚


聖は口を押さえながら、あたしに聞いて欲しくなさそうに喋り出す。



「ただでさえ、この俺が、部屋に明がいるっていうだけで落ち着かないのに……

寝室に入られたら……もう我慢できねぇだろ」


「が……我慢?」



なんか前にもそういうことあったような……。



「無理矢理は嫌いなんだ。明がその気になるまで……待ってやってんだろ」



聖から出てきた答えは、あたしの頭に浮かんだハテナと全て違っていた。



思わぬ回答に、身体の芯から熱くなる。



聖のことを見ていられなくて思わず視線を逸らしたけれど、身体の火照りはおさまらない。
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