キミは許婚
自分の心臓に気をとられていると、聖はゆっくり顔を近づけてきた。
「でも本当は……明の姿、誰にも見せたくないから」
チュッと唇へキスを落とすと、おでこ、まぶた、目尻、鼻、頬、耳……顔の至る所にキスをくれた。
誰にも見せたくないからカーテンを引いたってこと?
聖……バカだなぁ……。
だって、ここ43階でしょ?
近くに同じくらい高い建物は無いよ?
誰も見えるはずないでしょ……?
聖の思考を読みとると、思わずクスリと笑みがこぼれてしまう。
「余裕で笑っていられるのも……もう終わりだ」
余裕なんて全然なかったけど、ほころんだ口を聖が熱く塞いでくる。