キミは許婚


「ホントだ。社長、怪我してんじゃん。どうしたんだろ。明、知らねぇの?」



哲太は悪気なく、さっきまで聖と一緒だったあたしに理由を聞いてくる。



「知らないよ! 知るわけないじゃん!」


「え!? なんでそんなに怒るの?」



まさかキスを迫られて……なんて言えるわけない。


……というか、言いたくない。



哲太には……聖とキスしたなんて、知られたくないよ……。



「もう! 哲太は黙ってて!!」


「えぇ? わけわかんねぇー……」



なんなの、この気持ち。



あたし、さっきから変だよ……。
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