◇冬の女王サマ◇
~誠SIDE~

保健室を出てから数分後
今おれは保健室に向かっている
タオルを忘れたんだ
ヤベーな
春風気付いてるかな

保健室に入る
すると、春風の泣き声が聞こえてきた
「真菜ぁ(泣」



「私ね、誠がまだすきなの」
うそ・・あいつ俺のこと好きだったのか
じゃあ、なんで
海道なんかと・・・
「でも・・
 誠・・倉田さんと
 付き合ってるんだって
 だから・・
 もう私あきらめなきゃ
 いけないと思って・・
 私もこの前見たの
 一緒に登校しているとこ・・」
違う
俺はそう叫びたくなった
違う
俺はあいつとなんか付き合っていない
あいつが待ち伏せしてたから
付き合ってないのに・・
「それで・・
 海道君私のこと好きだから」
俺はショックだった
春風を気付かずに傷つけていたのは俺だったんだ


ガタッ
足がいすに当たる
やべっ・・
「だれ??」
鋭い声
俺はじっとする
シーーン
「気のせいかな?」


俺はそっと保健室を出て行った
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