Opacity-不透明-
「わかった。わかった。でもさ、行かないわけにはいかないでしょ?」
そうなだめてクラスに送っていった。

彩がクラスにはいるのを見届け、フッと自分の腕時計に目を向けた。


・ ・ ・
『遅刻だ!』
時計の針は、すでに始まる時間を指していた。
バタバタとクラスに向かってはしった。
ガラッ
とお馴染みの音と共に扉が開いた。
「遅刻だ!」
先生が怒鳴るから、クラスじゅうの視線が突き刺さるような感覚がした。
「スイマセン・・・」
そう言って空いている席(みんな揃っているから、おそらく自分のであろう)にすわった。
そのまま、梓は、外をみていた。
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