テディベアは裏切らない
答えたほたるちゃんは彼女をしげしげ上から下まで眺め回し、

「ンにしても、小百合二号が昔の小百合を真似してるってことは……なんだ、小百合はアンタとのことがなかったらこうなってるわけ? この本の虫が?」

「ほっといてください」

そういう意味で比較されても、困ります。

「む。っていうか、教えてくれたっていいじゃんか」

「だーめ。秘密です」

レナちゃんかと思えばほたるちゃんで、ほたるちゃんかと思えば今度はまたレナちゃんが口を尖らせ、「なんでよ」と唸った。

笑ってしまう。

「だって、教えたら教えたで、今度は私が○○ちゃん二号って呼ばれちゃうじゃありませんか」

「あ、ひどい小百合! それってじゃあ、私は小百合二号って呼ばれていいわけ!?」

「まったく問題なしです」

「ええっ!?」

さすがにそれは冗談にしても、彼女の名前は秘密だ。だって、彼女との問題はこれから、解決させていくのだから。

私は、スツールの足元に置いていたショルダーバッグから、A4用紙の束を取り出した。

タイトルは、『テディベアと真心を』。

私が書き上げた、贖罪の物語だ。
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