ライバルは天才不良少年
その内の一人、三つ編みにメガネといういかにも地味そうな女が泣きそうになった。
と思ったら、途端に笑顔に変わった。
・・・・・・変なやつ。
やっぱ面白いやつの周りには面白いやつが集まるもんなのか?
「俺の活躍見せてやるから・・・・・・って遙貴、聞いてないだろ?」
「あぁ。」
「ったく。んで?何見てんの?」
俺の視線の先を辿った夾也は『な~るほど。』って、気色悪い笑顔で一人で納得した。
「神楽さんかぁ。好きだよな、お前。」
「いや、そんなことねぇけど。」
「え!?違うの!?」
うるせぇ。
耳元で大声出すなよ。
「俺、てっきり遙貴は神楽さんが好きなんだと思ってた。」
「違うって。ただ反応が面白いからからかってるだけ。」
「ん~。好きな子ほどいじめたくなるってやつ?」
「ちげぇよ。」
俺は小学生か。