赤の国と青の国


赤の国の王が戦いの場に選んだ 黒の河原には、
暑い太陽の日差しがギラギラと照りつけていました。

赤の国の戦士は東に、青の国の戦士は西に、それぞれ陣を取り、合戦の合図を待っていました。

赤の国の戦士は、その手に最新鋭の銃を携え、青の国の戦士は、その身を最新鋭の防御服で包んでいました。

相手の装備を見た両者は、密かに思いました。

果たしてこれで決着がつくものか…と。



そして赤の国の王が、まず叫びました。

「青の国の人々よ。お前たちは いつまでそうして逃げるのだ。傷つく事を怖がっているようでは勝利を捨てたも同然だ。」

青の国の王は応えました。

「ならば聞く。赤の国の人々よ。お前たちにその武器を捨てる勇気があるのか? お前たちとて所詮は武器に頼る事しか出来ない弱虫ではないのか?!」

< 33 / 39 >

この作品をシェア

pagetop