夏ひととき-ボールを追った、あたし達の恋-
「葉月!!」
振り返ると、そこには優也くんがいた。
「な、なに?」
「今日、安藤さんとケンカすんだろ?
とにかく、なにされても抵抗すんなよ?あの人Sだから、嫌がられるとひどくなるぜ!
ま、頑張れや!」
実は優也くん、性格悪いんじゃないかな…?
「夏奈ちゃん!」
今度は誰…
「…ラッコ先輩っ!」
砂川楽子(サガワ ラクコ)先輩。あたしの中学からの部活の先輩。
名前が珍しくて、しかもおっとりしてる人だから、いつの間にか、『ラッコ』と命名されていた。
あたしの憧れの先輩なの。
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ちなみに、セカンド・三番バッターです!!
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「今日ね、先生が出張あるらしいの。だから、部活うちらが適当にやるんだけど、どんなメニューがいいかな~って思って。
みんなに聞いてるの!」
「バッティング重視しましょう!?
あたしはネットに向かって、危険がないようにしますから!!」
あたしのいきなりのやる気に、先輩は驚いているようだった。