夏ひととき-ボールを追った、あたし達の恋-


「葉月!!」


振り返ると、そこには優也くんがいた。


「な、なに?」


「今日、安藤さんとケンカすんだろ?
とにかく、なにされても抵抗すんなよ?あの人Sだから、嫌がられるとひどくなるぜ!
ま、頑張れや!」



実は優也くん、性格悪いんじゃないかな…?






「夏奈ちゃん!」

今度は誰…



「…ラッコ先輩っ!」

砂川楽子(サガワ ラクコ)先輩。あたしの中学からの部活の先輩。

名前が珍しくて、しかもおっとりしてる人だから、いつの間にか、『ラッコ』と命名されていた。

あたしの憧れの先輩なの。
○●○●○●

ちなみに、セカンド・三番バッターです!!

●○●○●○



「今日ね、先生が出張あるらしいの。だから、部活うちらが適当にやるんだけど、どんなメニューがいいかな~って思って。

みんなに聞いてるの!」


「バッティング重視しましょう!?
あたしはネットに向かって、危険がないようにしますから!!」


あたしのいきなりのやる気に、先輩は驚いているようだった。



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