お洒落男子。
「あの娘だ…。入学式の…っ!」
「え?亜美ちゃん?」
トモは目を細めて亜美ちゃんを見る。
「違う…、その横にいる栗色の髪の…っ」
栗色の髪の色白の…。
ボクの心臓が「ドクンドクン」と早くなる。
いてもたってもいられなくなる。
でも足が動かない。
もどかしい。
「あー、あの娘か!」
顔を真っ赤にさせたボクを、ニヤニヤとした目付きで見ながらトモは話す。
「お!近づいて来るぞ!」
栗色の髪の娘と亜美ちゃんが近づいてくる。
く、来るな…!
ボクは心の中で叫んだ。