お洒落男子。
「…でもさあ…」
トモが飲み終えたジュースのパックを、たたみながらボクを見た。
「入学式に見たってことは、1年じゃねーの?…ホラ学年の人数が少ないからさ、オレらの学年で見たことない人なんかいないっしょ。」
……………あ、そーか。
ボクの通っている学校は入学式、卒業は
全校生徒が参加することになっている。
「確かにそーかも!学年色が違ったし!」
「まじオレ天才だ〜」
笑いながらトモはゴミをテキパキとまとめ、
「じゃ、トイレ行ってくるわ」
と言い去っていった。
「おー……。」
と顔も見ずにボクは返事をし、携帯を探す。
「……………あれ?」
なんか嫌な予感がする。
……………携帯がない。