そのコップは空(ソラ)だった。


「うん…」


「そっかぁ」


気悪くしちゃったかな?


「それよりどうしたの?」


「ん?」


「いきなり電話して…」


「ああ…」


低い声で応答してから、すぐに優しい声で

「お前の声が聞きたくなった」と彼は言った。


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