時 空 堂
「今日は火曜日だよねぇ。私の好きな歌番組があるはずなんだけど。こんなところに居る場合じゃない、早く帰らなきゃ」
なんとなく番組表を見る。知らない家のはずなのに、何故か焦らない。
「あれ?ないし。ちっ、今日は休みかぁ」
他に特に見たい紙面はなく、新聞を畳んだ。
「ん?でも、先週予告していた気が・・・、あっ」
慌てて私は新聞の日付を見た。
「二千・・・十七年?えっ?ちょっと待ってよ。今って二00九年のはずでしょ。印刷ミス?そんなわけ・・・、まさか」
私は狭い部屋の中を走って洗面台を探した。
「あった」