幼なじみと、ちょー接近中!?~約束のラブリング~
「ち…チョコ!?」
あたしの脳裏にはある事実が浮かんでいた。
…そういえば玲は大の料理苦手。
成績表では、ずっと二。
調理実習でも玲に何かをやらせたら、この世の物とは思えないような料理が出てきた事もあった。
「…お願い!
光里は料理上手いでしょ?」
そう言って、玲は必死に頼み込んでくる。
「…いいけど、あたしなんかでいいの?」
この世には勿論の事、あたしより料理が上手い人なんかたくさんいる。
玲の大切なバレンタインを、あたしが手伝っていいのかな?
しかも、チョコだなんて。
あたしが悩んでいると、脳みそにある考えがパッと浮かんだ。
「分かった。
でもその代わり…教えるの、あたしじゃなくていい?」
「別に大丈夫だけど…」
あたしの言葉に、玲はよく分からないというような顔をしていた。
ともあれ、玲のバレンタインが上手くいきますように!
あたしは玲に飛び切りの笑顔を見せ付けた。
.